ロウソクの燈る部屋に母と少年は居た。母を心配する少年。一部始終を目にする小狼は本に対する疑問がどんどん出てくる。黒鋼が開いたときには何も描かれていなかった本・・・、しかし、小狼はその本が展開する物語に干渉は出来ないが肌で感じることが出来るほどの距離で体験している。
そして、一つの答えに行き着く・・・。一度目に開いた人の記憶を二度目に開いた者に見せるのでは?と。ひょっとして、黒鋼の記憶では?大事な記憶を見てはダメと小狼の気持ちとは裏腹に、手にしている本から手は離れず操られるかのようにページをめくっていく・・・
その中には、黒鋼と思われる少年の成長の記録が綴られている・・・。どんどん成長していく少年。
ある日、屋敷は騒然となった・・・。少年も駆けつける。そこには血を流して座っている父の姿が・・・。その前には折れた刀が・・・。治療をしようとする家来たちには構いもせず、家宝の「銀竜」を手に取り戦いへ戻る・・・。