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高麗国

春香(ちゅにゃん/Chunhyang)

 権力にも屈さない、男勝りの気性を持つ少女。母は秘術師(シンバン)で、薬を作ったり、不思議な力を持っていたが、流れの秘術師であった現領主に立ち向かった末殺されてしまう。そのため、領主に激しい敵意を持ち、中央政府の隠密・暗行御吏(あめんおさ)が現れることを切に待ち望む。

☆出典:『新・春香伝』のヒロイン。彼女が住む街・『蓮姫』で圧政を敷く両班(=領主)にもおそれをなさぬ快活な少女。母は高麗国屈指の秘術師だが、両班に無体を強いられ、自害する。母の仇討ちを成し遂げ、彼女は暗行御吏・夢龍と共に旅に出る。
武術に秀でるが、母譲りの秘術の使い手でもあるようだ。

領主とその息子

 高麗国を治める領主(リャンバン)。
 元々は流れの秘術師であったが、さくらの羽根の力を得て力を増し、時の領主を追い出してその座に就く。
 このとき、これに対抗する春香の母と対峙して討ち取り、彼女が持っていた扇を我が物にする。
 民衆からは高い税を搾取し、圧政を敷く。

 息子は親の権威と秘術の力を得て我が物顔をしているが、必ずしも強いというわけではないようだ。

☆出典:ツバサのオリジナルキャラ。

秘妖(キイシム)

 小狼たちが領主の城で対峙。
 秘術の使い手であった生前の春香の母でも倒すことが出来ず、サクラの羽根の力を得た現・領主がようやく自らの居城に封じ込めることが出来たという、強い力の持ち主。
 額にはめ込まれた石により、領主の意に背くことが出来ないが、本心は別のところにある。
 彼女の秘術によって出来た傷は現実のものであるとともに、幻を相手に見せることができる。

☆出典:「魔法騎士レイアース」のアニメ版オリジナルキャラ(デボネア)。
人々の不安から生まれ出て、心の闇に乗じて人を操る。

暗行御吏(あめんおさ)

高麗国の政府が放った隠密で、それぞれの地域を治める領主が圧政を敷いていないかを監視する役目を持つ。

#新・春香伝での暗行御吏は超法規的な取り扱いが可能で、親の敵を討つとあらばその行為を正当化できる権限がある。
#ツバサで現れた「暗行御吏」は、妹之山残を先頭とするCLAMP学園探偵団の3人。「CLAMP学園探偵団」の他、「X」「学園特警デュカリオン」「20面相におねがい!!」などの作品にも出てきている。


関連作品:新・春香伝

 それは、高麗国の蓮姫という小さな街でのお話。両班の圧政により、住民が虐げられている中、果敢にもそれに立ち向かう少女がいた。彼女の名は春香。母・明華(ミョンファ)に教わる秘術もほどほどに、男勝りの武術の腕は一目を置かれていた。そんな二人の元に、一人の旅の青年、夢龍が現れる。女性に目が無く、食べ物にも目がない彼に怪しさを抱きながらも、穏やかな時間が流れていく。
 ある日、暴虐を尽くす両班の手が、彼女の母の元に及ぶ。言い寄る両班の意に背き、彼女は操を貫き死を選ぶ。その光景を目にした春香、そして夢龍は…。
 朝鮮の古典「春香伝」を題材に、CLAMPならではのテイストで生まれ変わった作品。朝鮮を舞台とした作品は、発表時は珍しい(1992年)ものでした。

About:高麗(コリョ)国

 アニメでは「ナユタヤ国」、春香は「チュニャン」、母・明華は「チェニャン」と改名。民衆が反乱するくだり(空汰と嵐)や母との別離のシーンはアニメオリジナル。