自分を変えるということは
未来を変えるということ――
四月一日、百目鬼、ひまわりの三人でお昼を食べながらこのあいだの夢の話をしていた。
するとひまわりがテレビ番組に小羽が出ていた話をした。
その番組は6人の霊能力者がある家に来て、何の霊が見えるか言っていくものだった。
5人の霊能力者はここには戦争でなくなった男の人の霊がいると言ったが小羽だけは「2人いる」と言ったそうだ。
けれど他の霊能力者たちは小羽の意見を非難し、否定し続けたと言う。
しかし小羽は番組の終了までじぶんの意見を変えずそれでおしまい。
四月一日はこの話を店に行って侑子に話すと小羽にはその司会者の後ろにいた霊だけではなく司会者が指差した上の階にいる霊まで見ていたという。
「じゃあなんでそのことを説明しなかったんですか」と四月一日が問うと侑子は「人間は自分に見えないことは否定してしまうの。それを理解してもらうことは難しいことでしょう?ただ『不思議なこと』として扱えばいいのにね」と言った。
そして「人数が多い方の意見が正当化されてしまうことが多いしね。」と言った。