『何故?と考えることほど
意味があると私は思うんだが
―――――どうかな』
四月一日は百目鬼と侑子の店に入っていった。
四月一日は「言っとくけど侑子さんが連れてこいって言ったから連れてきたんであって俺の意思ではないからな」と癇癪を起こしていた。
百目鬼はまた四月一日がきゃんきゃん騒いでいると思い耳をふさいだがその予想は180°外れていた。
四月一日は静かにつぶやいた。
「お前が払った対価の俺の流した血、半端な量じゃなかっただろ・・・」
「あ・・・りが・・・とう」
そして侑子の店の中に入ってゆくと管狐がいつも以上に過激に絡み付いてきた。
すると風呂上りの侑子が出てきて「管狐は鳥には名前をつけたのに自分には名前をつけてくれていないから嫉妬しているのよ」と言っていた。
そして四月一日は名前をつけることに。
四月一日は管狐はでっかくなると三日月みたいな目があるけどちっちゃいと目が何処にあるか分からないので『無月』と名づけた。
そして大好きな四月一日が名前をつけてくれたことを喜び管狐こと無月はさらに過激に四月一日に絡みついた。
そして四月一日はモコナと無月と共に台所に行った。
後に残った侑子と百目鬼。
百目鬼は何故自分をこの店に呼んだのか問う。
すると侑子は百目鬼にあの卵を手渡した。
「これは水汲みの対価よ。四月一日のように鳥は生まれないけれど。」
百目鬼はその卵を受け取った。