トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.61−最強の二人

 戦陣にて相まみえる夜叉王と阿修羅王の配下達。その中でもひときわ目立つ二人の武者。一角獣にまたがり、一人は弓を引き、一人は長刀を振るう彼らの戦いぶりは、敵将である阿修羅をも認めさせるだけのものがあった。
 この二人が、これまでいくつもの世界をともに渡り歩いてきた戦友かも知れない…。そのことを確かめたくて、小狼は倶摩羅の制止を聞かず、手綱をとって進み出た!
 
 「…阿修羅族は、こんな子供まで戦に狩り出さなきゃならん程戦えるヤツがいねぇらしいな。」
 手にしたエモノを突きつける、冷徹な黒鋼。次の瞬間、放たれた技は「閃竜・飛光撃」。その一閃で、またがった獣から振り落とされる小狼。そこにすかさず射られたファイの矢。動きを封じられた小狼。…この二人は、自分が知る二人ではないのか…?しかし携えられた刀は『蒼氷』、桜都国で手にし、いま自分の手元にある『緋炎』と対の刀のハズ!…。
 とどめを刺そうと歩み寄る黒鋼。繰り出された技は「破魔・竜王陣」!それはまぎれもなく、黒鋼の必殺剣だ。間一髪のところで、衣に突き刺さり動きを縛っていた矢を裁ち切った小狼。そして黒鋼の間合いへと飛び込んだ!
 
 刀を交えた折りに、改めて相手が手にする刀が『蒼氷』であることを確認した小狼。間合いを取り、心眼で相手を見据える。
 そして、次に刃が重なるとき。小狼は天高く舞い、『緋炎』が持つ炎の力を繰り出した。
 それを『蒼氷』で受け流した黒鋼。その剣技を認めながらも、再び地に降りた小狼に、次なる秘技を繰り出す。
 『天魔・空龍閃』!
 小狼を襲うその威力は、一体…?!