トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.52 - 魔物の贈り物

魔物を捜し求めて、行き着いた場所には魔物は居なかった。そう生き物ではなく自然発生した竜巻の事だった・・・。
黒鋼には今ひとつ納得できないことがあった、それは、村の住人達が「生け贄(いけにえ)を捧げろ」と言ってた、その一言だ・・・。自然発生したはずの竜巻は喋ることができないはず。
「泣いている」サクラに異変が・・・、自らの意志で行動しているというより、何かに意志を奪われたような感じになっている。玖桜国(クロウ国)でも、そういう状態になっているサクラを見たことがあったと黒鋼に説明する。
サクラは轟音が鳴り響く竜巻に向かってふわっと浮き上がる・・・。そして、話しかける・・・。何か大きな力のせいで動けなくなった竜巻、その解決方法を探ろうとしているサクラ。小狼達を取り巻く竜巻は徐々に風の力を弱めていく、そして、サクラの優しさが、竜巻に届いた瞬間でもあった。
サクラは小狼に詳しく説明する、村の住人が言っていた魔物は竜巻の事で、何かの力のせいで動けなくなったと・・・。
詳細に情報を収集しようと一旦村に帰る事になった小狼達。魔物と闘えなかった黒鋼には物足りなかったのか、少々不機嫌気味。当然、モコナがちょっかいを出した。
村の近くまで帰っていた小狼達は、村から上がる煙に驚き急行する。村ではファイ達がファイヤーダンスを踊っていた。ファイは小狼に羽根を取り出し渡す、黒鋼は少々疲れ気味・・・。
村の住人達が、落ちてた羽根を拾ってたのだ。そして、拾った頃に魔物と思われた竜巻が現れたと・・・。ファイは、住人にもう一度、生け贄などを問う。すると・・・、住人達の伝言が、どんどんと怖い方向へと・・・そう、伝言ゲームのように最初とは全く違うものになっていたのだった・・・。
小狼は羽根をサクラへと戻す、サクラはすぅっと目を閉じ羽根を取り込む。その瞬間、轟音とともに竜巻が発生、住人達は驚き黒鋼にしがみつく。しかし、その竜巻からはきれいな花びらが沢山舞い降りてくる。羽根を取り戻した小狼達への祝福と動けなくなった自らを解放してくれたお礼のように・・・。