1933 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です

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■ 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です
黒鋼(ツバサ) [1933] 黒ジィ フレンドメール訂正Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.2) Gecko/20100115 Firefox/3.6 2010/03/24(Wen) 02:46
「指輪か」と,静。
君尋は,それを相手の右手に落としこんだ。
静は,左の薬指にはめようとして,「小せぇ」とつぶやく。
「全力でぶっとばぞ,てめぇ」
「正確には指ぬきなんだがな」
その君尋の吐き出した煙が流れて向かう塀の上あたりに,静は目をとめた。
「‥‥あの塀の外」「何か」「在(い)るのか」
「あたり」と,君尋。
巨大な異様なモノがそこにうごめいているのだった。
君尋は,右手の煙管をタバコ盆に置くと,指ぬきを左手のひと差し指にはめるよう,指図する。
「さっき薬指にも入らなかったぞ」
「いいから」
なんと,根元まですっと通る。静は,前に突き出した左手でかまえた形そのままに姿をなしていく「弓」を,見つめることになった。
君尋の右手があやしく動き,そのモノが寄りついている塀のあたりで,何かが切れた。その途端……。
穴らしきものを通り,いく筋もの黒い触手のようなものが塀の内になだれこんだ。庭に立つ2人いや君尋に向かってうねりながら突進し,彼を包みこもうとする。眼鏡が飛ぶ。
「四月一日!」
静が言うが早いか弓を引きしぼると,弓をかたち作った気は,さらに矢の形に集まる。
ぱあん。
「矢」が放たれ,命中した。
悲鳴を上げてみるみる縮み消えていく異形のモノ。弓も形がくずれ消えていく。
「祓具(はらいぐ)だ 桃の木で出来てるんだと」
着けたものの力で具現化する,そのカタチは決まっていないが静はやっぱり弓だった。そう話しつつ,君尋は,左腕をふつうに下ろしたままその指を動かす。
塀のあたりで,何かが張り詰めた気配。
「さっきも 何か印を中空に書いてただろう」「結界を切ったな」
静はしぶい顔をした。
「こっち方面の知識が増えるのも善し悪しだねぇ」「おまえがそれ使えるか 確認しようかと思ってな もう結びなおしてある」
君尋は,さらにつけ加えた。
「‥やるよ 誕生日だから」
宝物庫にあったのかと聞かれ,あたりを見回しながら女郎蜘蛛からの対価だと答える。
「紅い真珠を手渡しただけじゃこの指ぬきを譲るには釣り合わないって言われたんだが プラス,おれの血舐めたって事で 説き伏せた」
右目と一緒でそれなりに価値があるらしい。静なら気配で自分にとって良くないものがわかるだろう。実際の弓でも祓えるだろうが,常に側には無理だ。それなら大きさも造作(ツクリ)も持ち歩く許容範囲だろう。そう説明する。
「‥‥射ろよ」「危なくなったら迷わず射ろ」「それが何であっても」
「‥‥おまえでもか」
「おれなら」「‥‥尚更だ」
見つけて拾い上げた眼鏡,レンズは割れていた。

君尋が縁側に上がって歩み去ると,静はつぶやいた。
「また ‥‥選ぶんだな」「おれは」

宝物庫。
君尋の後ろで,かたんと音がした。振り向くと台の上に箱がある。
「これに容(イ)れろってか」
ふたをあけると,魔法陣の上にまるいレンズの眼鏡が置かれていた。
封印されてたのか,その割には何か自分を待っていたような……。そんな思いをいだきつつ,かけてみて,はっとする。相当強い術がかかっている,害をなそうとするものではなさそう,いや,もっと,守ってくれるような術。そのとき,ふたの裏に侑子の魔法陣と花押があるのに気づいた。
「眼鏡が割れておれがこれを手にとるって 分かってたのか」
レンズが割れたほうの眼鏡を箱に入れる。
「この世に偶然はない すべては必然だから」
ふたが閉じられる。
「‥ですね 侑子さん」
□ Re: 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です
小狼(カードキャプターさくら) [1933.1] 中佐 (71回)
昇級まで29回 ちょこ フレンドメール訂正Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB730; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; InfoPath.1; .NET CLR 3.0.04506.30; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729) 2010/03/24(Wen) 08:34
スト紹介ありがとうございました。
百目鬼の指輪が弓になる→魔法騎士レイアースだって声を聞きました(笑)
危なくなったら迷わず射ろ・・・ってことはそういう場面があるのでしょうか。百目鬼が四月一日に向かって矢を放つとか^^;CLAMPっぽいですが^^;
それから最後に出てきた箱に封印されてた丸眼鏡…長年のCCSファンにはどうみてもクロウ・リードが付けていた眼鏡に見えます。
クロウ・リード仕様?それともクロウ・リードの遺品でしょうか。
こうなるとやっぱり四月一日の本名はクロウですかっ?
この物語のタイトル「ホリック・籠(ロウ)」→ほらっクロウという意味だったとか(爆笑)
すなわち四月一日がロン毛になってクロウ化して「ほらっクロウの出来上がりですよーってことで・・・冗談です^^;
でもそうなったらクロウの生まれ変わりのCCSの藤隆さんとエリオル君はどうなるんだろう…
ややこしいですね…
□ Re: 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です
乾闥婆王(聖伝) [1933.2] 中尉 (14回)
昇級まで1回 ずんける リンクフレンドメール訂正Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.1; ja; rv:1.9.2) Gecko/20100115 Firefox/3.6 2010/03/24(Wen) 23:17
ずんけるです。
黒ジィさん、スト紹ありがとうございます。
前スレッドでちょこさんがお話しされているとおり、別冊週マガへ移籍のようですね。
…正味、ストーリーを読ませるXXXHOLiCは、前後の流れが分からなくてもそれなりに楽しめるヤンマガの毛色とは異にしているなぁ、と思っているので、掲載誌変更は賛成です。
…ただ、XXXHOLiCの担当氏は変わってほしくないなぁ…<ヤンマガの作品横にある柱を見てると、作品への強い愛を感じるんで…

>指ぬき
前回の「魔除け」的エピソードが見事に絡み合った、絶妙の繋がりですよね〜。
そもそも、「指ぬき」という発想が面白いです。
…という自分は「裁縫なるものは中学校の家庭科以来」なので使い方が分からず、思わずググってみたり。
(そして、前回のスト紹で「指ぬき」を中てた黒ジィさんにも感服。)
ところで…百目鬼はこの指ぬき、常時はどうやって携帯するんでしょう…??

>「また ‥‥選ぶんだな」
今回で一番ずんけりっくアンテナに引っかかった一言。
「選択」の難しさについては「ツバサ」の世界でも多々触れられて来ましたが、ツバサの中の彼らは自分の中に揺るぎないコンパスを持っていて、針が多少ぶれても目的地をしっかりと指していたのではないかと思います。
しかし、百目鬼の場合、「四月一日を(結果として)どう導くか」について2つの岐路に立たされ、しかも他者の心が示す先は自らの胸のコンパスに尋ねても必ずしも正しく導くとは限らない。…実際の選択とは、こういったケースの方が多いのではないかと思います。
それにしても…わたちん、サディスティックですよね〜。侑子さんの性根も引き継いだんでしょうか。そして、クロウの眼鏡と一緒に陰険さもグレードアップ?(笑)

次回は6/9(水)発売号に掲載だとか。…またしばらく、淋しくなりますね…。
□ Re: 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です
小狼(カードキャプターさくら) [1933.3] 中佐 (72回)
昇級まで28回 ちょこ フレンドメール訂正Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB730; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; InfoPath.1; .NET CLR 3.0.04506.30; .NET CLR 3.0.4506.2152; .NET CLR 3.5.30729) 2010/03/25(Thu) 23:03
>ずんけるさん
>クロウの眼鏡と一緒に・・・
確かに四月一日あまり可愛くなくなったですよね。
分かってて選択を百目鬼にさせるのもなんか私には今一つ納得いきません。百目鬼、何の因果でって感じです。
私は冗談みたいに「四月一日、クロウ化?」なんて言っておりますが、
このままクロウの眼鏡をかけてクロウっぽくなっちゃってそして侑子さんと再会?するんでしょうかね。なんかそうなるのは嫌だなあ。侑子さん的にはそれでOKなのかなぁなんて疑問もわいてきます。
クロウはクロウだし四月一日は四月一日ですしね。
第一クロウの生前の記憶を持った生まれ代わりのCCSのエリオルだって「わたしはクロウの記憶を持っているだけで、クロウ本人ではない」って言ってます。エリオルの考えのほうがずっと賛成できるのですが…この後のホリックの展開がどうなるのかなぁ
うーん、なんかやっぱりもやっとしながら行く末を見守りたいですね。
□ Re: 《xxxHOLiC・籠》第204回:スト紹です
黒鋼(ツバサ) [1933.4] 黒ジィ フレンドメール訂正Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.2) Gecko/20100115 Firefox/3.6 2010/03/26(Fri) 03:22
ちょこさん
> 長年のCCSファンにはどうみてもクロウ・リードが付けていた眼鏡に見えます。
> この物語のタイトル「ホリック・籠(ロウ)」→ほらっクロウという意味だったとか(爆笑)

眼鏡については同感です。以前にも,とびら絵だったかで,君尋がクロウさんの着るような衣装を着ていたことがありましたね。両者の関係については,以前から考えていることではあります。
《CCS》でクロウの両親は英国人と中国人と語られているので,「君尋→クロウ」は違うだろう,とは思います―まあ,CLAMP作品なので,人をあざむくための作り話という可能性も否定しきれませんが―。いっぽうで,今回の眼鏡の件,クロウ本人の眼鏡が君尋に伝えられたということを表わしている可能性があるとは思います。

ずんけるさん
> (そして、前回のスト紹で「指ぬき」を中てた黒ジィさんにも感服。)

前回のあのコマを見たとき,こんなところで指ぬきがと思いました。「指輪」としては見なかったわけです。ただ,《指輪物語》を持ち出すまでもなく,指輪は「契約」・「力」といったものと結びつきやすいものと思っていました(結婚指輪もそうでしょう)が,指ぬきについては,そんな関係が頭に描けなかったんです。それで,「こんなところで『指ぬき』が」です。困ってしまい,「指ぬきのような指輪」という表現に日和ったわけです。



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