トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.142−孤独な姫君

 生身の身体を使った命がけのチェス・バトル、そのセミ・ファイナル…。ピースの「技」とマスターの「心」で、4人は難なくコマを勝ち進める。だが…、ナイト達とマスターの間には、少しずつ見えない距離が生まれはじめていた。
 戦いを見ていたチェスの主催者・イーグルは、さくら一人を夕食へ誘う。引き留めようと身体が動きつつ、言葉が出ない小狼。その制止を振り切り、イーグルの元へ足を向かうさくら。何も言わない彼女に苛立ちを覚える黒鋼。そして、軋む空気にファイは胸を痛める…。
 イーグルは気づいていた。4人の間に漂う感情を。そして、さくらの真の願いが、優勝賞金ではなく、副賞である「単身、次元を旅するための力」であることを。