トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.18 - 絡繰りの城

謎の力を秘めた珠を手にした小狼たちは城に向かおうとしていた。
春香もファイたちに領主の所へ行くと言い張る。ファイは、城には秘術が施されていると警告するが、春香はなかなか納得しない。「領主を倒し母さんのカタキをとる!」と詰寄る春香。しかし、強い口調でそれを断る。おちこむ春香。それは自分の技量のなさから、と思う彼女に、さくらは優しく諭す。
なぜ春香を連れて行かなかったのか、すでに胸中を察している様子のファイ。小狼の言動は、春香を連れて行くことで彼女が被るあらゆるリスクを考慮しての事だった。
そのころ、領主たちは秘術を遣い小狼たちの行動を監視していた。息子はいつもの調子で来るなら来い!!と。しかし、領主は小狼が何か強い力を隠していることに気づいていた。領主の様子を見て不安になる息子。
城を囲むように聳(そび)え立つ外壁の前に到着した小狼たち。しかし、扉を開けた先に広がる世界に驚愕した。そこは、まさしく天地がひっくり返った、空が下、街が上になった世界だった。
小狼は、先ほど次元の魔女・侑子に貰った、謎の力を秘めた珠を蹴り込んだ。すると、城を包むベールは溶け出すように消えて行くではないか!それと同時に、領主の元にある羽根の入った珠に亀裂が入り、割れてしまう。秘術を破られたことに動揺する息子に領主は秘術はこれからだ!と一喝する。
城に入り回廊を歩く小狼たち。しかし、黒鋼はいつまでも続く回廊を不審に思い出す。小狼は元の場所へ戻ってきた事に気づく、小狼は回廊の入り口に碁石を落としていたのだった。
ファイは何かを探るように壁に向かい手をかざし始めた。一番魔力の強い場所に術の元があるというファイ。「勘だ」と言いながらも強い力の源を探り出すや、そこへ黒鋼が渾身の力で拳をくらわした。見事に砕け散った壁の向こうに立つのは、妖しげな雰囲気に包まれた謎の美女の姿だった…。